【3月 open string】
学園が休みの日。
春歌と那月は、レコーディングルームで練習をすることにしていたのですが…。
那月:「そうしたら、急に不安でたまらなくなって。……ハルちゃん……。あなたはどこにも行かないよね」
春歌:「大丈夫……。ずっとあなたのそばにいます」
那月:「ありがとう……。さっちゃんの分まで、僕は頑張らなきゃ……」
しかし、しばらく経って卒業オーディションが近付いても、那月の調子は戻りませんでした。
歌おうとしても、声が出せない…。
そんな那月を励まし、抱きしめる春歌。
ふいにレコーディングルームのドアが開き、翔くんがやって来ました。
翔くんは、預かっていたという那月への手紙を渡すと、去って行きました。
『もしかして……』と思ったら、それはやっぱり砂月からの手紙!
砂月は、いずれ自分が消えると気付いていました。そのことを那月に知れたら悲しむことを知っていたから、必死で隠して、那月の意識が完全に落ちている時に書いたんですね…(´;ω;`)
手紙には、こう書かれていました。
『那月へ。
今、この手紙を読んでいるということは、すでに俺は、この世界に存在していないんだろう。
俺がいなくなったら渡してやってくれって、あのチビに頼んでおいたんだ。
お前は覚えていないかもしれないが、俺という存在は、お前が一番信頼を寄せていた人物に裏切られた、あの瞬間に生まれた。
お前を傷つけるすべてのモノからお前を守るために……。ただ、そのためだけに生まれた。
だが、いつの間にか俺は……お前を傷つけ、悲しませるだけの存在になっていた。本当に申し訳なく思っている。
だけどな、那月……俺は……。お前に出会えた事……。お前になれた事……。そして何より……。お前と音楽を分かち合えた事。その一瞬一瞬が……俺には何よりも素晴らしい瞬間だったんだ。
俺には……俺の心には……。お前しかいなかったから……。
今まで、ありがとうな。
最後に……。わがままを3つ言ってもいいか?
この手紙を読み終わったら……俺のことは忘れてくれ。
そして……今度こそ夢に負けないように……。
決して諦めず、強く生きていってくれ。
お前にはあいつが……春歌が……、最高のパートナーがいる。
あいつがいつも傍にいるんだから、俺がいなくても、もう大丈夫……。
那月、誰よりも幸せになってくれ。
そう、心から願ってる。
砂月』
さっちゃあぁぁぁん゚・。(。/□\。)。・゚ウワーーーン!!!!
那月:「さっちゃん……。……ありがとう……」
それまで一度も泣いたことのなかった那月の目から、涙がぽろぽろと零れ落ち、頬を濡らしていました。
そんな那月の様子を見て、春歌もまた涙が止まりません。
顔を上げた時、那月の瞳は輝きに満ちていました。
砂月の想いは、那月に届いたんですね。
定期試験は、サザンクロス恋唄Lv.3。
この歌を、卒業オーディションで歌うんですよ♪
何度も演奏してきたけど、やっとそこで歌詞(声)付きを聴けるんですよね~。
3月の結果。
恋愛値79%!
音楽値99%でした!
惜しくも恋愛値が80%に届かず、総合評価がSにならなかったので、恋愛ENDに進みますよ~。
うたの☆プリンスさまっ♪Repeat(特典なし)/ブロッコリー
¥5,040
Amazon.co.jp